2011-08-08
夏休みの思い出
子供の頃、お盆になると父の田舎に行っていた。
周りは田んぼに囲まれて、朝から蝉が狂ったように鳴いていた。
夜になると東京の明かりがぼんやりと夜空を赤く染めていた。
数え切れないほどの星々に、流れ星を見つけては弟と2人はしゃいでいると、田舎のいとこに笑われた。
有り余る星が邪魔をして、オリオン座が見つけられなかった。
私の空には一等星しかなかったからね…。
それも屋根と屋根の隙間から見る空は、縦長の幅のない空だった。
星の数に負けないほどネオンは煌めき、朝を迎える頃には消える。
たった3日間の田舎暮らしが私には何年にも思えた。
東京に帰る時はいつも寂しくなって、帰る間際になるとこっそり田んぼまで逃げて行って時間を稼いだ。
だけどね、おばさんに「このまま田舎の子になっちゃうかい?」と言われると、無性に東京に帰りたくなった。
母は私が田舎の子になりたいといいだしたらどうしようと、毎年のようにハラハラして、必ず帰る日の朝になると東京のお友達や学校のこと、商店街の人達のことを話しては、今日帰ると私にわからせていた。
私ね、田舎が好きな訳じゃなくて、東京に帰りたい訳でもなくて、父と母と弟とずっと一緒に過ごせる休日が好きだった。
昔の商売人は、お盆とお正月しか休まないものだったからね。
大好きな人と朝から晩まで休めることが嬉しかった。
いつもより叱られる数は多くなって、多少の窮屈さは感じたけれど、それでもみんな揃っての休日が大好きだった。
美月
周りは田んぼに囲まれて、朝から蝉が狂ったように鳴いていた。
夜になると東京の明かりがぼんやりと夜空を赤く染めていた。
数え切れないほどの星々に、流れ星を見つけては弟と2人はしゃいでいると、田舎のいとこに笑われた。
有り余る星が邪魔をして、オリオン座が見つけられなかった。
私の空には一等星しかなかったからね…。
それも屋根と屋根の隙間から見る空は、縦長の幅のない空だった。
星の数に負けないほどネオンは煌めき、朝を迎える頃には消える。
たった3日間の田舎暮らしが私には何年にも思えた。
東京に帰る時はいつも寂しくなって、帰る間際になるとこっそり田んぼまで逃げて行って時間を稼いだ。
だけどね、おばさんに「このまま田舎の子になっちゃうかい?」と言われると、無性に東京に帰りたくなった。
母は私が田舎の子になりたいといいだしたらどうしようと、毎年のようにハラハラして、必ず帰る日の朝になると東京のお友達や学校のこと、商店街の人達のことを話しては、今日帰ると私にわからせていた。
私ね、田舎が好きな訳じゃなくて、東京に帰りたい訳でもなくて、父と母と弟とずっと一緒に過ごせる休日が好きだった。
昔の商売人は、お盆とお正月しか休まないものだったからね。
大好きな人と朝から晩まで休めることが嬉しかった。
いつもより叱られる数は多くなって、多少の窮屈さは感じたけれど、それでもみんな揃っての休日が大好きだった。
美月
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