2ntブログ
2013-07-26

蝉の声

蝉の声

「人は生まれ変わるのかしら…?」

いつもは物静かなお客様が、緑茂る景色を遠めに眺めて呟いた。

「○○さんは生まれ変わりたいのですか?」

通り過ぎた時間を労わるように、優しく、そっと尋ねてみる。

「ううん、一度きりでいい」

人は、蝉の一生に生きることの儚さを探そうとするけれど、

彼女の言葉をかき消すように、蝉が揃って鳴きだした。

僕達は今を精一杯に生きていると…

美月
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genre : アダルト

2013-07-26

女のたわごと

毎日、決まった時間になると、長年親しんだ習慣を恋しく想う。

朝の挨拶、帰りの報告、急な天候不良や突然の天災。

現代社会ならではのコミュニケーションアイテムを使いながら、それでも気持ちは古典的で相手の無事を祈るものが多かった。

好きな人には、いつも元気でいてもらいたいと想う。

一年に一度、人間ドックを受ける先生の身を案じてきた。

最初の年は、人間ドックの結果報告もしないまま、聖路加病院の鐘の音に感動したまま自宅に帰ってしまった先生に腹が立ったなぁ~(^^ゞ

朝から心配して待っているのに、この薄情者~ってね(^^♪

「好きだから心配になるの!」と女が言うと、「余計なお世話だ」と男は想うかもしれないけれど、でもね、女の愛はエコヒイキばりばりだからね。

誰にでも優しくなりたいと思いながら、愛する人には「貴方だけは特別です」と態度で示したくなる。

裏腹の心でありながら、恋することで愛とは何かを見つけようとする。

だけど、あまりに露骨に好きオーラを出すと恥ずかしいから、ちょっぴり澄まして接するけれど、瞳の奥の輝きを受け止めて欲しい人は、愛する人だけでいいと断言できる。

まあね、相手の身を案じることは、幾ら怒っても、それでも「何もなくてよかった~」と後になってゆっくり思うんだけどね。

男の人は女心の不可思議を知らないから、待っている時間がどれほど長いのか検討もつかないでしょ。

でもね、女が小さなことでプーっと怒ってしまうのは、時計なんて何の役にも立たないくらい寝ても冷めても恋と生きているからなのよ。

一時間が一日、一日が一ヶ月…。

そんな思いで次に逢える日を数えているのだから、逢えない時間がどれほど長く切ないか…、

男の耳には届かない女の戯言(たわごと)も、寝物語なら一人芝居も楽しいのにね…。

美月
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プロフィール

美月

Author:美月
今年の夏で49歳になります。
月日の経つのは早いもので、不倫愛歴七年目を迎えました。この出会いに感謝して、灰になるまで恋を…と願っています。

幼い頃から月に心惹かれ、今では月が心を映す鏡となっています。こんな月マニアの私の為に、愛する人が「美月」と名づけてくれました。いつまでも大切に使っていきたいと思います。

ようこそ…
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